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腰痛のパターンと特徴

2023年5月16日

日々ピラティスと運動の指導をしていると反り腰で腰痛になっていたり骨盤が前にシフトしていて腰痛になっていたり、曲げると痛い、反らすと痛いなどひとくちに「腰が痛い」といっても原因は様々です。今回はそんな腰痛のパターンとその特徴についてです。

 

今回のポイント

・腰痛のグループ

・椎間関節性腰痛

・椎間板性腰痛

・仙腸関節性腰痛

・筋筋膜性腰痛

・結局必要なことは

 

腰痛のグループ

腰痛とは「腰の何らかの組織が痛みを発生させている状態」です。そして、腰痛の多くはレントゲンやMRIには映らないことです。

例えば腰の筋肉が断裂したり、明らかな炎症所見がある場合はそれをもとに治療を進めていけばいいのですが、MRIを撮影して腰椎椎間板ヘルニアを確認できてもそれが今回のものか、加齢変化によるものかは判断が難しいです。

現にある程度高齢の方では、腰の痛みがなくても腰椎椎間板ヘルニアの所見があります。

なので、腰痛という症状に対して

「痛みを発している組織の特定」、「姿勢や動作からその組織にかかる負荷」を評価し、

「その組織にかかっている負荷を減らす」、「痛みが出ないような動作を習得する」といったことが必要になります。

 

ピラティスはこのうち「その組織にかかっている負荷を減らす」、「痛みが出ないような動作を習得する」ことを得意としています。

 

細かく分類するとかなり細分化されますが、概ね腰痛は4つに分類できます。

・椎間関節性腰痛

・椎間板性腰痛

・仙腸関節性腰痛

・筋筋膜性腰痛

 

なかでも腰を反らすと痛い「椎間関節性腰痛」は現代人で多い腰痛のパターンとなっています。

椎間関節性腰痛

椎間関節とは腰椎の後方にある上関節突起と下関節突起からなる関節です。

上の腰椎の下関節突起と下の腰椎の上関節突起の間で関節が上下に滑ることで身体を反らしたり曲げたりができます。

 

特に下位の腰椎において症状を訴える方が非常におおいです。

症状としては

・長時間立っていると痛い

・腰を反らすと痛い

・腰を曲げた状態から反らすときに痛い

とった特徴があります。

実際のお客さまでも痛みの特徴として

・腰の表面の狭い範囲が痛い

・腰を反らすときに痛い

・右側か左側のどちらかだけだ痛い

といった症状を訴える人が大半です。

 

また椎間関節性腰痛になりやすい姿勢の特徴として

・骨盤の前方スウェイ(スウェイバック姿勢)

・反り腰

といった姿勢の人です。

椎間板性腰痛

腰椎椎間板は腰椎の前方にある上の腰椎と下の腰椎を連結しているクッション性の軟部組織です。

身体を曲げるときには椎間板の前方部が、反らすときには椎間板の後方部が圧迫されます。

 

比較的どの年齢層でも発生し、中腰や前かがみで作業を続ける人に多いです。

症状としては

・中腰になると痛い

・重いものを持つときに痛い

・腰を曲げると痛い

とった特徴があります。

実際のお客さまでも痛みの特徴として

・腰の深部が痛い

・腰を曲げるときに痛い

・腰が重だるい

といった症状を訴える人が大半です。

 

また椎間板性腰痛になりやすい姿勢の特徴として

・骨盤後傾

・上半身が前にある

といった姿勢の人です。

仙腸関節性腰痛

仙腸関節とは脊柱の仙骨と骨盤にある腸骨の間にある関節です。

関節と言っても動く範囲は非常に小さいとされており、50代以降はほぼ動かなくなるともいわれています。

ただ、仙腸関節に対するブロック注射で効果がある患者様がいるように、多少なりとも動いた方が臨床上説明しやすいことが多いのも事実です。

 

症状としては

・動き始めが痛い

・長時間の座位で痛い

・股関節の動きに合わせていたい

とった特徴があります。

仙腸関節性腰痛になりやすい姿勢の特徴として

・骨盤の前方スウェイ(スウェイバック姿勢)

・骨盤・腰椎の側屈偏移

といった姿勢の人です。

 

実際には、仙腸関節障害の疑いがある方には事前に評価をして当スタジオで整体とピラティスを通じて改善が出来るかの判断をします。

筋筋膜性腰痛

本文比較的多い腰痛のタイプで、筋周囲や皮下にある筋膜が原因となる腰痛で、椎間関節性腰痛や椎間板性腰痛などと合わせて症状がでていることが多い腰痛です。

腰から臀部まで広い範囲で症状が現れるのが特徴です。

筋筋膜の滑走不全や癒着等が原因であるとされています。

 

症状としては

・前かがみになると痛い

・同じ姿勢で作業を続けていると痛い

・お尻まで重だるさや違和感がある

・腰の広い範囲で痛みがある

とった特徴があります。

 

筋筋膜性腰痛になりやすい姿勢の特徴として

・骨盤の前方スウェイ(スウェイバック姿勢)

・反り腰で上半身が前方にある。

 

筋筋膜性疼痛は椎間関節性腰痛や椎間板性腰痛と一緒に症状が出ることが多いので、特徴的な姿勢はそれらに似てきます。

動作の特徴として、胸椎部の可動性が少なかったり、股関節の動きがわるく、結果として腰椎部の筋肉を使いすぎていることが多いです。

結局必要なことは

たとえばピラティスエクササイズの「スワンダイブ」のような種目を例にすると、スワンダイブ自体は脊柱の伸展、特に胸椎部の伸展と前鋸筋や僧帽筋下部といった肩関節の動きに関与する筋肉を刺激できる素晴らしいエクササイズですが、しっかりと骨盤が後傾できてインナーマッスルが働いた状態でやらないと腰椎伸展が強く出てしまいます。

 

もともと椎間関節障害などをもっている方がいきなりこのエクササイズをするとより椎間関節の痛みが強くります。

 ですので、スワンダイブをやる場合はしっかりコアの安定性が確保できた状態でやれれば、さきほど述べたように胸椎部の伸展をすることができ椎間関節障害がある方にもおススメなエクササイズになります。

 

 当サロンでは色々な症状に対して事前にいろいろな評価をして、その都度注意点ややり方をしっかり説明しながら行っています。

 

 ピラティスに興味がある方や、腰痛を自分の身体をつかって改善させていきたい方はぜひ当サロンへお越しください。

 

 

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